有松の山車(だし)
有松には、『布袋車(ほていしゃ)』『唐子車(からこしゃ)』『神功皇后車(じんぐうこうごうしゃ)』の3輌の山車があります。これらは毎年10月第1日曜日に開催される「有松祭り(天満社祭礼)」に曳きだされます。そして、最近では6月に行われる「絞りまつり」にも展示されています。また、この3輌の山車は名古屋市が「有形民俗文化財」として指定しています。
旧東海道の面影を残す町並みを3輌の山車が練り歩きます。山車のすれ違いや方向転換の際の迫力や、山車の上でくりひろげられるからくり人形の演技はこのまつりのみどころとなっています。
布袋車
明治24年(1891)に布袋車は玉屋町(現在の中区錦)から有松に譲られました。
廷宝2年(1674)から若宮祭(中区、若宮八幡社)へ参加している記録は残っていますが、いつ建造されたかについは明らかではありません。
水引幕・大幕ともに豪華な刺繍で彩られています。文字書きのからくり人形がのっています。
唐子車
乗せている3体のからくり人形が全て唐子であるところから「唐子車」と呼ばれています。ここのからくり人形も文字書きです。天保年間(1830~44)に知多の豪商が20年余りの歳月をかけて製作した個人持ちの山車であったと伝えられています。
唐木づくりで、青貝をちりばめた輪掛けや珊瑚の房などがつき、細工に工夫を擬らした造りになっています。知多から有松に譲られたのは、明治8年(1875)です。
神功皇后車
明治6年(1873)に有松で造られました。水引幕には、渡辺小華の下絵による四季の花が刺繍してあります。上山のからくり人形は神功皇后と武内宿禰と前人形で、この前人形の神官は目と口を開けたり閉じたりし、さらに口から舌をだす趣向となっています。
有松山車祭り
東海道の町並みを背景に練り歩き、山車の上でくりひろげられる「からくり人形」の実演は、このまつりの見所です。
有松山車会館
豪華な飾り付けをした山車を、身近にゆっくり見ることができます。
春季大祭(3月第3日曜日)、秋季大祭(10月第1日曜)の歴史資料等も展示されています。
【有松山車会館】
土曜・日曜 午前10時~午後4時
※団体でお越しの方、お気軽にお電話ください。
連絡先/052-621-0111 有松・鳴海絞会館まで